2007年4月29日日曜日

エクアドルのエスメラルダ(かすみ草ダブルタイム)


■エクアドルのエスメラルダ・ファームは育種したものを自ら生産する、という手法で品質とオリジナリティで2005年から急に伸びてきた企業です。ダブルタイム、パーティタイム、ファンタイムなど。→→→http://www.esmeraldafarms.com/


ファンタイム→→→http://www.esmeraldafarms.com/NewArrivals.asp?Product=451&name=Funtime&index=11


2005年11月20日 オランダのかすみ草品種
■フラワー・カウンシル・オブ・ホーランドBBHの2004-05年の760種の切り花を掲載したブックレット『フラワーズ・フロム・ホーランド』では、11種のかすみ草を以下のように掲載しています。
47-48p
Gypsophila 
paniculata
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切り花の宿根かすみ草(オランダ花卉協会)11種
20445 'Danapurna' ダナプルナ(イスラエル・ダンジガー育成)
19907 'Double Time' ダブル・タイム(エクアドル・エスメラルダ育成の八重種)
17701 'Hora' ホラ (2005年11月のホルティフェアでも展示有り)
13400 'Million Stars' ミリオンスター(イスラエル・ダンジガー1997年発売最大ヒット種)
17579 'New Love' ニューラブ(ダンジガー2000年発売)
19908 'Party Time' パーティ・タイム(エクアドル・エスメラルダ育成の一重種)
169 'Perfecta' パーフェクタ(欧州の古くからの基本種・大輪)
19523 Pinkolina ピンクオリナ(ダンジガー 2003年発売、一重桃色種)→2005年・八重種のマイピンク発売
18390 'Blancanieves' ブランカニエベス(オランダ・アスティーフラワー。ミリオンスター似)
15459 'Morstar'
15617 'New Hope' ニューホープ(ダンジガー1999年発売、低臭)
オランダの動静は、1997年発売のミリオンスターがかすみ草の復活を演出。ミリオンスター拡大を基本として、過去からのパーフェクタが一定量を保持している。2003年頃から(発売は1999年頃?)、ミリオンスターを生産していたエクアドルのエスメラルダ・ファームが独自品種を発売している。それは一重のパーティタイム、八重のダブルタイム。さらにファンタイムとスーパー・パーティタイムを2005年11月のオランダ・ホルティフェアで発表した。これまでダンジガーが世界中のかすみ草育種・苗の供給の寡占状態から、独自品種の育種と同社農場からの生産という「メーカー一元」的な品質管理でエスメラルダ・ファーム産の××タイムが席巻しつつある。マス的な使い方に特化した品種というのも特徴。日本ではフローリメックス、クラシックなどが輸入。
2005年11月18日午前、都内世田谷市場花き部内の仲卸・フローレ21世田谷店の店頭で、ダブルタイムを購入されている人を発見、意見を聞いた。「この花を探していた、、、」という。キムラオランダから仕入れた輸入品だよ、という小池潔社長。
 
過去30年の日本の基本種はBF(ブリストル・フェアリー)。特に第一園芸(現・キリン)の品種がシェアを持つ。広島県甲田町の宮本仁郎氏が、BF選抜種の1990年代はじめにニューフェイス・ビッグミスター等がミヨシより発売される。2003年にはピュアスプリング等も熊本県菊池地方で選抜されスミカより発売。
一方で、イスラエルのダンジガー社が育成した「雪ん子」をはじめとする雪ん子系種が日本のかすみ草の中心となる(1997年以降)。これはスミカ(住化農業資材)による営業展開により拡大した。
2005年、ミヨシはアルタイルを本格投入。2003年には欧州にインバルを投入。
 
■日本のかすみ草は、フィラー用途のBFが雪ん子系に「置き換わった」だけで、新たな用途開発が行われていないことが課題です。新たな用途開発のために商品開発する品種が必要です。かすみ草を購入されていない生花店・量販店に販売するかすみ草品種を新たに作ることをしないと、「品種置き換え」するだけで、全体の仕組みが広がりません。品種の意見を聞くべきは、かすみ草を買っていない人です。
(2005年11月20日 菅家博昭) 


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2005年11月13日 渡欧と展示会の感想
■2004年11月の渡欧調査(ジェルファ主催・オランダ・ドイツ・スイス)の報告を12月にショーザフローレでスライド報告をする機会を作っていただきました。その際、オランダの花き園芸協会(現在は花卉協会)のカラー・プランニングの提案をしました。さっそく、2005年1月から、かねとういさお氏によるそのカラーによる作品の作り込みが11ヵ月間、毎週に続けられました。このような作品での具体例はたぶん地球上で初めての取り組みだと思います。
2003年11月はJFMAの調査でオランダ・イギリスの調査。ここでフローレ21企画室の松山室長と同行しました。
(2002年7月には昭和花き研究会本名敬副会長がJFMAのオランダ・デンマーク調査同行)
2001年11月はJFMAのオランダ・フランス・イギリスの調査。
1999年11月は単独でオランダ・イスラエルの、かすみ草調査を行いました。
2005年11月で私は5回目の渡欧になります。そのうち4回はアムステルダムの展示会(NTV、ホルティフェア)を見てきました。
 
この間、日本でも2004年10月に第1回のIFEXが開催され、今年は2回目を終えました。
活動が活発になる、時代というのは、方向性がつかめない時代の特徴です。停滞の時代です。どこに突破口があるのか?誰が創造的に切り開くのか?そのチームワークが問われる時代です。思いつきをチームで育んで形にできるかどうか、、、どこも模索しています。その模索こそが私たちの人生の目的だと思えます。お手本はありません。結果は世界中のどこにもありません。私たち自身の手で創り上げる覚悟を、必要としています。それは開かれた場で、コンセプト・スィンキングするのが、フェア(展示会・商談会)です。
日本の東北の山間地で零細な農業を営む私のようなものが、成田空港から片道12時間のジェット旅客機に乗り、アムステルダムに行けば、その目的とする世界企業の主要な構成員と対話ができる場が、あるでしょうか?グローバル企業のかすみ草界の巨人・イスラエルのダンジガー社のミハ社長、、、、台頭してその一角を確実に崩しているエクアドルのエスメラルダ・ファームのチェアマン、、、ピーター・ウーリッチ氏にも今年はじめてお会いして直接、話しを聞くことができました。
IFEXでは、世界の花き業界の統括社であるキリンの松島社長にも出展ブースでお会いすることができます、、、当然ながら、大田花きの磯村氏や、FAJの池田氏、世田谷花きの加瀬氏、なにわ花市場の大西氏、仙花の名木橋氏など各卸売市場の社長、担当役員とお会いすることができます。
こうした催事は、ミーティングポイント、とういうのは、実際にどんな容貌の人々がこの世界を動かしているのかを感じることができます。何のために仕事をしているのか?を聞くことができます。それは私たち普通の人が、世界の活躍者に直接その夢を聞ける場です。
 
当然、新しい創造的な仕事をつくり出し、起案し稟議し、熱意を持って当日までこぎつけた若い人々も多くその場で人々に出会っています。こうした「開かれた場」は、「平和」であることと、「その場を必要とする意志」が無ければ継続することはできません。主体的な参加意識がとても大切になります。
 どこかであうだろう、活躍している生産者・業界の人々に直接出会えることが持つ意味はとても深いものがあります。自分は仕事を通じて社会に何をしようとしているのかを、いつも考えさせることにつながります。
誰がどんな考えでその仕事を始めたのだろう、、、、怪獣のぬいぐるみの中には誰が入っているのだろう、その仕掛けはどうして動くのだろう、、、、社会は誰が動かしているのか、、、、それを直接調べたい、、、、知りたい、、、それはIFEXでも同じです。
 
私たちは、日常では、あまり自分のコトを語ろうとしません。しかし、
「モノを超えた価値を、どのようにしてモノのなかに埋め込むかという知恵」が必要な時代です。
初対面の人には、「まず自分自身を語らねばなりません、、、、」そして、相手のことも聞く、、、、あたりまえのようですが、実は、このことが自らを客観的に認識する最初の行為になります。自分を相手に伝えること、、、、、その中で、自分の創造したモノを、相手に渡す、、、、のが商売です。そのモノは自分自身である、、、、、そのことに気づきます。
 
人に会いに行く、、、、一枚の写真のコンセプトを探すために行く、、、、、1本の花に会いに行く、、、、




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